うっかり出戻りのテニプリblog。
立海→82と真幸。
ルド→赤観。
呟きとSS、ひょっこり絵。
基本は、マンガとゲーム。
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――――あ。
ふと目に映ったそれに、切原赤也は心を奪われると同時に、ポケットへ手を突っ込み何かを確認して頷く。
手の中へ収めた物を握りしめ、止めていた歩みを再開させた。
***
「……そっ、そうですか。失礼しますっ!!」
何の連絡も無しに来てしまった自分が悪いから、また出直します。
そう言い加えた切原は、突然訪れたある家を後にする。
もうすぐ戻るだろうから待って貰えればと、家の人に言われたが断り、慌ててそこから逃げ出した。
「ま、仕方ねぇか。明日、学校で聞かれるんだろうなぁ……」
連絡もせずに来たのが悪かった。いや、わざと連絡をしなかったのは自分だからと、手にした箱を眺めて切原は肩を落とす。
明日、学校へ行けばいの一番で来た理由を問われる筈だ。
あの人の性格から、適当な言い訳をして逃げる自信が無いなぁ、と癖の強い髪を弄りながら、あれこれと考える切原だった。
眉間に皺寄せて、明日の言い訳を悩みながら歩いていると、目の前から見知った人影が三つ現れた。
(――――げっ?!)
此処では出会いたくない二つと、出会いたかった一つの人影。
一つだけなら心置き無く話し掛けられただろうに、残り二つの所為で切原は、今すぐこの場から消えなければならない――――と、脱兎を試みる。
しかし……
「あれっ、赤也?どうしたの、こんな所で?!」
脱兎するよりも早く見つけられてしまい、声が掛かってしまった。
踵を帰して三つの人影に背を向けていた切原は、非常に嫌な状態だと額に手を当て、天を仰いだ。
「珍しい所で会うな」
「……ちぃっす!ちょっと知り合いがこの辺に居て~」
三つの人影に振り返り、見え透いた嘘だと分かる言葉を咄嗟に口走って、頭を掻きながら引き釣り笑いをして見せた。
切原に声を掛けてきたのは、テニス部部長の幸村と、同じく副部長の真田だった。
二人とも出で立ちが何時もの洋装とは違い、和装をしていた。
真田が着物を着ているのは幾度か見たことがあったが、幸村のその姿は初めてで切原は思わず見入ってしまう。
見過ぎだと突っ込まれてしまうも、何時もと違うものを見れば、自然と目はそういう行動を取ってしまう。惚けた眼差しをしていた切原の頬を幸村は、両手で挟んで目を覚まさせる。
「いっ!痛いっスよ、部長~!!」
「だから見過ぎだって言っただろう」
「っつか、三人揃って着物なんか着て……何かあるんっスか?」
「ああ。柳が茶を点てると言うので来たんだ」
どう見ても中学生に見えない、切原から言わせれば『オッサンくさい』風体の真田が口を挟み、出会いたかった一つ影へ首を振り、話を振った。
「たまには、こう言うものも良いかと思ってな。赤也も一緒にどうだ?」
「いやっ、オレは……作法とか知らないし……」
「公の場では無いからな、作法も特に気にしなくて良いぞ」
一緒にどうだ? と、これから真田と幸村に茶を持て成そうとしている柳もまた和装をし、高い目線を切原に合わせて問うて来る。
柔らかく微笑み、癖のある髪を撫でて答えを促す。
幸村がしている和装を見つめていた感情とは別の想いを持って切原は、柳の姿と表情を見つめて赤面した。
「どうだ?」
「……あっ、すみませんっ!!オレ、帰んなきゃならないんで……失礼しますっ!!」
惚けている切原の顔を覗き込む柳は、鼻先が擦れてしまう位に顔を近付けて来る。
驚いて一歩後退り、この三人の仲には入れないと、早口でまくし立てて帰ろうとする。その間際、手にしていた箱を柳へ押し付けた。
「これ、貰いもんっスけど……食べて下さい!!」
本当は、柳に食べて貰いたくて買った物なのに、素直に言う事が出来ない切原は、嘘を吐いて箱を渡して脱兎した。
引き止める声よりも早く逃げ出した後輩の、行く手を阻んだのは『オッサンくさい』と揶揄られている副部長だった。
「ちょっ、副部長!降ろして下さい~っ!!」
「黙っていろ、赤也」
「四人でお茶会するの?楽しみ~」
逞しく切原を荷物抱えした真田の横に居る幸村は、後輩の参加に不敵な笑顔をしたが、直ぐに不貞腐れる羽目になる。
「帰るぞ、幸村」
「えー?!何でだよー!!」
「……ごほん。柳、これの世話を頼む」
「副部長っ!オレ、帰るって……」
「俺は、嘘は好かん。それだけだ……ほら幸村、帰るぞ」
「せっかく柳が、お茶とお菓子用意してくれてるのにー!!」
何故だ、何故だと拗ねている幸村に真田は、後から説明してやると言い包め、引き摺り元来た道を帰っていった。
幸村の口からは、度々聞かれる『真田のバカ!!』の叫び声が零れていた。
その背中を見送る柳と切原は、唖然として道の真ん中で立ち尽くす。
「一体、何なんっスかね……じゃ、オレも~うっ?!」
「お前は、俺の家に来て……茶の相手をして帰れ」
「先輩っ!!」
「副部長にも言われただろう?明日、言う事を聞いていなければ……鉄拳が飛ぶぞ」
「うわっ!何っスか、それ!!」
片手に切原が押し付けた箱を、片手で狼狽え赤面している切原の背中を支え押す柳は、一人と一つを自宅に連れ帰る。
何処か腑に落ちてない後輩の揺れている髪を見つめながら、心の中で長身の先輩は愚痴と礼を囁いていた。
(此処に赤也がいる理由に気付いた確率は……100%と言う所か。変に感が良い……が、今回は礼を言おう、真田)――――と。
手の中と箱の中と。
20100525
かなりのフライングですが、これから原稿バリバリしなきゃならないので(ホンマに大丈夫か?と言う予定の組み方)……すみません、先祝いをさせて頂きました!!
まだまだ赤也が全く持って「性格、出来てません!」な感じですが、スミマセン(^^;
ドキサバ柳のエンドを見て考えたお話でした。
あれ、凄まじいくらいに萌えるんですが…柳に!!
してもらいたいです、達人!!とかって画面見てキャーキャーしましたもん(笑)
そして、無駄に察しの良い真田が居ますが、彼、きっと幸ちゃんにはかなりの鈍感発揮すると思うんだけど、こと周りの事には意外と気付くのでは?な勝手な設定。
幸ちゃんの口癖も勝手な設定で…スミマセン(涙)
密やかに柳を想っている赤也が表現出来ていれば…と思います。
柳や周りにはバレバレだろうけど(苦笑)
かなりのフライングと、少し長文になりましたが、柳誕生日小話とさせて頂きます…
おめでとう、柳!!
駄文、お付き合いの程……ありがとうございました!
×
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――――あ。
ふと目に映ったそれに、切原赤也は心を奪われると同時に、ポケットへ手を突っ込み何かを確認して頷く。
手の中へ収めた物を握りしめ、止めていた歩みを再開させた。
***
「……そっ、そうですか。失礼しますっ!!」
何の連絡も無しに来てしまった自分が悪いから、また出直します。
そう言い加えた切原は、突然訪れたある家を後にする。
もうすぐ戻るだろうから待って貰えればと、家の人に言われたが断り、慌ててそこから逃げ出した。
「ま、仕方ねぇか。明日、学校で聞かれるんだろうなぁ……」
連絡もせずに来たのが悪かった。いや、わざと連絡をしなかったのは自分だからと、手にした箱を眺めて切原は肩を落とす。
明日、学校へ行けばいの一番で来た理由を問われる筈だ。
あの人の性格から、適当な言い訳をして逃げる自信が無いなぁ、と癖の強い髪を弄りながら、あれこれと考える切原だった。
眉間に皺寄せて、明日の言い訳を悩みながら歩いていると、目の前から見知った人影が三つ現れた。
(――――げっ?!)
此処では出会いたくない二つと、出会いたかった一つの人影。
一つだけなら心置き無く話し掛けられただろうに、残り二つの所為で切原は、今すぐこの場から消えなければならない――――と、脱兎を試みる。
しかし……
「あれっ、赤也?どうしたの、こんな所で?!」
脱兎するよりも早く見つけられてしまい、声が掛かってしまった。
踵を帰して三つの人影に背を向けていた切原は、非常に嫌な状態だと額に手を当て、天を仰いだ。
「珍しい所で会うな」
「……ちぃっす!ちょっと知り合いがこの辺に居て~」
三つの人影に振り返り、見え透いた嘘だと分かる言葉を咄嗟に口走って、頭を掻きながら引き釣り笑いをして見せた。
切原に声を掛けてきたのは、テニス部部長の幸村と、同じく副部長の真田だった。
二人とも出で立ちが何時もの洋装とは違い、和装をしていた。
真田が着物を着ているのは幾度か見たことがあったが、幸村のその姿は初めてで切原は思わず見入ってしまう。
見過ぎだと突っ込まれてしまうも、何時もと違うものを見れば、自然と目はそういう行動を取ってしまう。惚けた眼差しをしていた切原の頬を幸村は、両手で挟んで目を覚まさせる。
「いっ!痛いっスよ、部長~!!」
「だから見過ぎだって言っただろう」
「っつか、三人揃って着物なんか着て……何かあるんっスか?」
「ああ。柳が茶を点てると言うので来たんだ」
どう見ても中学生に見えない、切原から言わせれば『オッサンくさい』風体の真田が口を挟み、出会いたかった一つ影へ首を振り、話を振った。
「たまには、こう言うものも良いかと思ってな。赤也も一緒にどうだ?」
「いやっ、オレは……作法とか知らないし……」
「公の場では無いからな、作法も特に気にしなくて良いぞ」
一緒にどうだ? と、これから真田と幸村に茶を持て成そうとしている柳もまた和装をし、高い目線を切原に合わせて問うて来る。
柔らかく微笑み、癖のある髪を撫でて答えを促す。
幸村がしている和装を見つめていた感情とは別の想いを持って切原は、柳の姿と表情を見つめて赤面した。
「どうだ?」
「……あっ、すみませんっ!!オレ、帰んなきゃならないんで……失礼しますっ!!」
惚けている切原の顔を覗き込む柳は、鼻先が擦れてしまう位に顔を近付けて来る。
驚いて一歩後退り、この三人の仲には入れないと、早口でまくし立てて帰ろうとする。その間際、手にしていた箱を柳へ押し付けた。
「これ、貰いもんっスけど……食べて下さい!!」
本当は、柳に食べて貰いたくて買った物なのに、素直に言う事が出来ない切原は、嘘を吐いて箱を渡して脱兎した。
引き止める声よりも早く逃げ出した後輩の、行く手を阻んだのは『オッサンくさい』と揶揄られている副部長だった。
「ちょっ、副部長!降ろして下さい~っ!!」
「黙っていろ、赤也」
「四人でお茶会するの?楽しみ~」
逞しく切原を荷物抱えした真田の横に居る幸村は、後輩の参加に不敵な笑顔をしたが、直ぐに不貞腐れる羽目になる。
「帰るぞ、幸村」
「えー?!何でだよー!!」
「……ごほん。柳、これの世話を頼む」
「副部長っ!オレ、帰るって……」
「俺は、嘘は好かん。それだけだ……ほら幸村、帰るぞ」
「せっかく柳が、お茶とお菓子用意してくれてるのにー!!」
何故だ、何故だと拗ねている幸村に真田は、後から説明してやると言い包め、引き摺り元来た道を帰っていった。
幸村の口からは、度々聞かれる『真田のバカ!!』の叫び声が零れていた。
その背中を見送る柳と切原は、唖然として道の真ん中で立ち尽くす。
「一体、何なんっスかね……じゃ、オレも~うっ?!」
「お前は、俺の家に来て……茶の相手をして帰れ」
「先輩っ!!」
「副部長にも言われただろう?明日、言う事を聞いていなければ……鉄拳が飛ぶぞ」
「うわっ!何っスか、それ!!」
片手に切原が押し付けた箱を、片手で狼狽え赤面している切原の背中を支え押す柳は、一人と一つを自宅に連れ帰る。
何処か腑に落ちてない後輩の揺れている髪を見つめながら、心の中で長身の先輩は愚痴と礼を囁いていた。
(此処に赤也がいる理由に気付いた確率は……100%と言う所か。変に感が良い……が、今回は礼を言おう、真田)――――と。
手の中と箱の中と。
20100525
かなりのフライングですが、これから原稿バリバリしなきゃならないので(ホンマに大丈夫か?と言う予定の組み方)……すみません、先祝いをさせて頂きました!!
まだまだ赤也が全く持って「性格、出来てません!」な感じですが、スミマセン(^^;
ドキサバ柳のエンドを見て考えたお話でした。
あれ、凄まじいくらいに萌えるんですが…柳に!!
してもらいたいです、達人!!とかって画面見てキャーキャーしましたもん(笑)
そして、無駄に察しの良い真田が居ますが、彼、きっと幸ちゃんにはかなりの鈍感発揮すると思うんだけど、こと周りの事には意外と気付くのでは?な勝手な設定。
幸ちゃんの口癖も勝手な設定で…スミマセン(涙)
密やかに柳を想っている赤也が表現出来ていれば…と思います。
柳や周りにはバレバレだろうけど(苦笑)
かなりのフライングと、少し長文になりましたが、柳誕生日小話とさせて頂きます…
おめでとう、柳!!
駄文、お付き合いの程……ありがとうございました!
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