うっかり出戻りのテニプリblog。
立海→82と真幸。
ルド→赤観。
呟きとSS、ひょっこり絵。
基本は、マンガとゲーム。
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チョコレートがいっぱい入った紙袋を両手に持った仁王が、目の前で呆れ顔している柳生へ声を掛けた。
「お前さん程、誰にでも優しい奴がチョコ貰ってないのは……おかしいナリ」
こちらから彼の瞳が全く見えない眼鏡の奥をずい、と覗き込み苦言を呈する。
手にしているのは何時ものテニスバックのみと言う柳生の軽装は、不思議で不思議で仕方なかった。
今日は、バレンタインデー。
あの鬼瓦の様な形相をしている真田ですら、少なからず女子からチョコレートを頂戴していたのだ。
まぁ、その手に提げられていたチョコレートとやらは、真田の手中から取り上げた幸村の胃袋へ直行していたが……
そんな真田が貰っていたのだ。
この物腰柔らかで紳士であて、誰にでも優しい柳生がゼロと言う筈が無い。
「本当に貰っとらんのか?」
「くどいですよ、仁王くん。見ての通り私は、貴方の様に人気者ではありませんからね……」
鼻先が擦れてしまうくらい接近している銀糸した彼の髪をぐい、と後頭部から引き顔を反らせる。
痛い痛いと文句を言おうがお構い無しの柳生は、仁王の両手がチョコレートで塞がっているのを良い事に、更に髪を引っ張り尻餅を付かせた。
「お前(おまん)、何をそんなに怒っとるんじゃっ!!」
「私が怒っている理由なんて……貴方の、空っぽの頭で考えれば良いことですよ」
尻餅を付かされた所為で両手に持っていたチョコレートは地面にばらまかれ、制服には砂があちらこちらに着いてしまっていた。
意味も判らずに暴言を浴びせられ、飄々としている所が愛嬌でもあり異彩でもある仁王の顔色が見る間に変わり、不愉快だと無言で放つ。
しゃがみ込んだまま見上げた柳生の顔色は、眼鏡が邪魔で相変わらず読めないでいたが、口許だけは何処か淋しさを纏っていた。
「私は……応えられない思いを受け取るほど……」
――――器用には出来ていません。
それだけをぽつり、と落とした柳生の言葉はとても重く、仁王は浮かれていた自分を何故か恥じた。
思いを閉じ込めて渡されたチョコレートの事を、勝手に渡して来るものだからと適当に受け流せば良いと考えていた自分とは違い、何処までも紳士である意味優しい柳生。
未だ立ち上がらろうとしない仁王に背を向けて、言葉無くしたままに柳生の靴は地面を蹴り、砂を踏む。
一つ足が進む度に、小さな音が一つ鳴る。
それはどんどんと小さくなり、仁王の耳にも聞こえなくなった。
「ほんなら俺の思いには、応えてくれるんかのぉ……柳生は?」
すっ、と立ち上がった仁王は、先程引っ張られた銀色の髪を指でかき上げる。
散らばったチョコレートはそのままに、テニスバックを肩に掛けて足を踏み出す。
そして、制服のポケットに手を差し込む。
中にある小さな包みに触れ、優しく撫でるのだった。
Love is ……
20110215
今年初のSS……多分。
昨日、ホントは半分くらい書いていたのに全消ししてしまい、ギブアップ。
下書きは頭の中にあるが故に、変わり変わる(笑)
恋は盲目なのでありました…
少しでも楽しんでいただければ幸です☆
×
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チョコレートがいっぱい入った紙袋を両手に持った仁王が、目の前で呆れ顔している柳生へ声を掛けた。
「お前さん程、誰にでも優しい奴がチョコ貰ってないのは……おかしいナリ」
こちらから彼の瞳が全く見えない眼鏡の奥をずい、と覗き込み苦言を呈する。
手にしているのは何時ものテニスバックのみと言う柳生の軽装は、不思議で不思議で仕方なかった。
今日は、バレンタインデー。
あの鬼瓦の様な形相をしている真田ですら、少なからず女子からチョコレートを頂戴していたのだ。
まぁ、その手に提げられていたチョコレートとやらは、真田の手中から取り上げた幸村の胃袋へ直行していたが……
そんな真田が貰っていたのだ。
この物腰柔らかで紳士であて、誰にでも優しい柳生がゼロと言う筈が無い。
「本当に貰っとらんのか?」
「くどいですよ、仁王くん。見ての通り私は、貴方の様に人気者ではありませんからね……」
鼻先が擦れてしまうくらい接近している銀糸した彼の髪をぐい、と後頭部から引き顔を反らせる。
痛い痛いと文句を言おうがお構い無しの柳生は、仁王の両手がチョコレートで塞がっているのを良い事に、更に髪を引っ張り尻餅を付かせた。
「お前(おまん)、何をそんなに怒っとるんじゃっ!!」
「私が怒っている理由なんて……貴方の、空っぽの頭で考えれば良いことですよ」
尻餅を付かされた所為で両手に持っていたチョコレートは地面にばらまかれ、制服には砂があちらこちらに着いてしまっていた。
意味も判らずに暴言を浴びせられ、飄々としている所が愛嬌でもあり異彩でもある仁王の顔色が見る間に変わり、不愉快だと無言で放つ。
しゃがみ込んだまま見上げた柳生の顔色は、眼鏡が邪魔で相変わらず読めないでいたが、口許だけは何処か淋しさを纏っていた。
「私は……応えられない思いを受け取るほど……」
――――器用には出来ていません。
それだけをぽつり、と落とした柳生の言葉はとても重く、仁王は浮かれていた自分を何故か恥じた。
思いを閉じ込めて渡されたチョコレートの事を、勝手に渡して来るものだからと適当に受け流せば良いと考えていた自分とは違い、何処までも紳士である意味優しい柳生。
未だ立ち上がらろうとしない仁王に背を向けて、言葉無くしたままに柳生の靴は地面を蹴り、砂を踏む。
一つ足が進む度に、小さな音が一つ鳴る。
それはどんどんと小さくなり、仁王の耳にも聞こえなくなった。
「ほんなら俺の思いには、応えてくれるんかのぉ……柳生は?」
すっ、と立ち上がった仁王は、先程引っ張られた銀色の髪を指でかき上げる。
散らばったチョコレートはそのままに、テニスバックを肩に掛けて足を踏み出す。
そして、制服のポケットに手を差し込む。
中にある小さな包みに触れ、優しく撫でるのだった。
Love is ……
20110215
今年初のSS……多分。
昨日、ホントは半分くらい書いていたのに全消ししてしまい、ギブアップ。
下書きは頭の中にあるが故に、変わり変わる(笑)
恋は盲目なのでありました…
少しでも楽しんでいただければ幸です☆
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